

先生、うちの子が「胸が痛い」「心臓が痛い」と言うんです。
心臓に何かあったらと思うと心配です。すぐに病院へ行った方がいいのでしょうか?

胸には心臓や肺などのとても大事な内臓がありますし、お子さんが胸を痛がると、とても心配になりますよね。
実は、子どもの胸の痛みは、原因がはっきりしないことが多く、いずれ自然によくなってしまうことが大半です。
一方で、心臓や肺に関係した大きな病気が隠れていることもあるので、慎重な検査が必要になります。
ここでは、子どもの胸の痛みについて、あまり心配のいらない痛み、早めに受診した方がよい痛み、心電図・レントゲン・心エコーなどの検査の目安を説明しますね。
【ざっくりと!】
- 子どもの胸の痛みは、心臓が原因ではないことが多いです。
- 安静時に短時間だけ「チクチク」する痛み、痛い場所を指で示せる痛み、押すと痛い痛みは、重い病気ではないことが多いです。
- 運動中の胸痛、失神を伴う胸痛、強い動悸を伴う胸痛、息苦しさや顔色不良を伴う胸痛は、早めに評価が必要です。
- 心臓が原因の胸痛は多くありませんが、川崎病後の冠動脈病変、冠動脈の異常、心筋炎、心外膜炎、不整脈、肺高血圧などが隠れていることがあります。
- 必要に応じて、心電図、胸部レントゲン、心エコー、ホルター心電図、血液検査などを行います。
【子どもの胸の痛みでまず確認すること】
胸の痛みを訴えた時は、まず「すぐに受診が必要な痛みか」「様子を見てもよさそうな痛みか」を整理します。
| 胸の痛みの特徴 | 考えやすい原因 | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 安静時に短時間だけチクチク痛む | 特発性胸痛、Precordial catch症候群など | 症状が軽く、くり返しが少なければ経過観察となることがあります |
| 押すと痛い、体を動かすと痛い | 筋肉、肋骨、肋軟骨の痛み | 痛みが強い・長引く場合は受診しましょう |
| 運動中に胸が痛い | 心臓、肺、運動誘発性の問題など | 早めに受診しましょう |
| 胸痛と一緒に失神した | 不整脈、心筋症、肺高血圧など | 早急に受診・救急相談が必要です |
| 強い動悸を伴う | 上室頻拍などの不整脈 | 発作中の心拍数や時間を記録し、受診しましょう |
| 突然の強い胸痛と息苦しさ | 気胸、縦隔気腫、肺塞栓など | 早急に受診・救急相談が必要です |
| 発熱、ぐったり、顔色不良を伴う | 心筋炎、肺炎、感染症など | 早めに受診しましょう |
実際の判断は、症状の強さ、持続時間、診察所見、心電図、レントゲン、心エコーなどを合わせて行います。迷う場合は、自己判断で無理をせず、医療機関や救急相談に確認してください。
【すぐに受診・救急相談が必要な胸痛】
以下のような胸痛では、心臓や肺の病気、重い感染症などが隠れている可能性を考えて、早めの受診が必要です。
- 運動中に胸が痛くなる
- 運動中または運動直後に気を失った
- 胸痛と一緒に強い動悸(胸のドキドキ)がある
- 胸痛と一緒に息苦しさがある
- 顔色が悪い、冷や汗がある、ぐったりしている
- 胸の真ん中が締め付けられるように痛い
- 胸だけでなく、首、肩、左腕、顎も痛い
- 突然の強い胸痛があり、呼吸が苦しい
- 発熱、強いだるさ、手足の冷たさを伴う
- 小さなころ、川崎病で冠動脈の異常を指摘されたことがある
- 家族に若年での突然死、心筋症、重い不整脈を指摘された方がいる
このような場合は、心電図、胸部レントゲン、心エコー、血液検査などを組み合わせて確認します。症状が強い場合や、意識がぼんやりしている場合は、ためらわずに救急受診を検討してください。
【あまり心配いらないことが多い胸痛】
子どもの胸痛では、重い病気ではない痛みも多くあります。例えば、以下のような痛みは、少なくとも重い心臓病の典型的な痛みではないことが多いです。
- 安静時に突然チクチク痛む
- 数十秒から数分で自然におさまる
- 痛い場所を指で示せる
- 深呼吸で痛みが強くなる
- 押すと痛い
- 体をひねる、姿勢を変えると痛い
- 運動とは関係なく起こる
このような痛みでは、特発性胸痛、Precordial catch症候群、肋軟骨炎、筋肉や骨格の痛みなどが考えられます。ただし、痛みが強い、長引く、何度もくり返す、運動中に起こる、動悸や失神を伴う場合は、受診して確認しましょう。
【心臓が原因かもしれない胸痛】
子どもの胸痛で心臓が原因となることは多くありません。ただし、以下のような症状がある場合は、心臓や肺の病気が隠れていないかを確認します。
- 運動中に胸が痛くなる
- 運動中または運動直後に気を失った
- 胸痛と一緒に強い動悸がある
- 胸の真ん中が締め付けられるように痛い
- 胸だけでなく、首、肩、左腕、顎も痛い
- 息苦しさを伴う
- 顔色不良、冷汗、ぐったり感がある
- 川崎病で冠動脈の異常を指摘されたことがある
- 家族に若年での突然死、心筋症、重い不整脈を指摘された方がいる
このような場合は、心電図、心エコー、必要に応じてホルター心電図、運動負荷心電図、血液検査などで確認します。
【子どもの胸痛の原因】
子どもの胸痛の原因はさまざまです。ボストン小児病院を受診した3,700人の胸痛患者さんを調べた研究では、原因不明が52%、筋肉・骨格が36%、肺が7%、消化器が3%、心臓・血管が1%、精神的要因が1%と報告されています。
| 原因 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 原因不明・特発性胸痛 | 短時間の鋭い痛み。自然に改善することが多い | Precordial catch症候群など |
| 筋肉・骨・軟骨 | 押すと痛い、体を動かすと痛い | 肋軟骨炎、ティーツェ症候群、肋骨すべり症候群など |
| 肺・呼吸器 | 息苦しさ、咳、突然の胸痛を伴うことがある | 気胸、縦隔気腫、肺炎など |
| 胃・食道 | 食後、横になった時、胸やけを伴うことがある | 逆流性食道炎など |
| 心臓・血管 | 運動中、失神、動悸、息切れを伴う場合は注意 | 不整脈、心筋炎、心外膜炎、冠動脈異常、肺高血圧など |
| 精神的ストレス | 検査で異常がなくても、本人は実際に痛みを感じる | 不安、学校・家庭でのストレスなど |
このように、子どもの胸痛では心臓以外の原因が多いですが、まれに重大な病気が隠れていることがあります。大切なのは、危険なサインを見逃さないことです。
【特発性胸痛・Precordial catch症候群】
子どもの胸痛で多いのが、検査をしてもはっきりした原因が見つからない胸痛です。これを特発性胸痛と言います。一部では、Precordial catch症候群、日本語では「前胸部キャッチ症候群」と呼ばれることもあります。
痛みの特徴は、以下のようなものです。
- 鋭い痛み、チクチクする痛み
- 胸の一部分に限局する(痛い場所を指で示せる)
- 数十秒から数分で自然におさまる
- 深呼吸で痛みが強くなることがある
- 安静時に起こることが多い
強い痛みのため、本人も親御さんもとても心配されることがあります。しかし、心電図、レントゲン、心エコーなどで異常がなく、特発性胸痛と考えられる場合は、基本的に治療や運動制限は必要ありません。成長とともに自然に目立たなくなることも多いです。
ただし、運動中の胸痛、失神、強い動悸、息苦しさ、顔色不良などを伴う場合は、特発性胸痛と決めつけず、詳しく確認します。
【筋肉・骨・軟骨が原因の胸痛】
胸の痛みは、心臓ではなく、胸のまわりの筋肉、肋骨、軟骨、関節が原因で起こることがあります。このタイプの胸痛では、以下のような特徴が見られることがあります。
- 押すと痛い
- 体をひねると痛い
- 深呼吸で痛みが強くなる
- 咳をした後から痛い
- 運動や打撲の後から痛い
- 痛い場所がはっきりしている

ティーツェ症候群
胸骨と肋骨の間にある軟骨部分が痛む病気です。痛む部分が赤く腫れたり、押すと痛みが強くなったりすることがあります。風邪をひいた後や、咳が続いた後に出ることがあります。多くは自然に改善しますが、痛みが強い場合は痛み止めを使うことがあります。
肋軟骨炎
肋骨と軟骨のつなぎ目に痛みが出る状態です。押すと痛い、深呼吸で痛い、体を動かすと痛い、などの特徴があります。ティーツェ症候群と似ていますが、赤く腫れたり熱を持ったりしないことも多いです。
肋骨すべり症候群
下の方の肋骨が動きやすく、肋間神経を刺激することで痛みが出ることがあります。体をひねった時、姿勢を変えた時、深呼吸をした時などに痛むことがあります。
肋骨骨折
転んだ、ぶつけた、強く咳をした、などをきっかけに肋骨にひびや骨折が起こることがあります。痛みの場所がはっきりしていて、押すと強く痛むことが多いです。必要に応じて、レントゲンやエコーで確認します。
【肺や呼吸器が原因の胸痛】
肺や気管支、胸の中の空気の漏れなどが原因で、胸痛が起こることがあります。息苦しさ、咳、発熱、突然の胸痛を伴う場合は注意が必要です。
気胸
気胸は、肺から空気が漏れて、肺の外側に空気がたまる状態です。突然の胸痛と息苦しさで発症することがあります。思春期以降のやせ型の男の子に多く見られることがあります。
胸部レントゲンで診断します。たまった空気が多い場合は、胸にチューブを入れて空気を抜く治療が必要になることがあります。
縦隔気腫
縦隔とは、心臓や大きな血管、気管などがある胸の中心部分の空間です。強い咳、大声、カラオケ、管楽器、激しい運動などをきっかけに、空気が漏れて縦隔にたまることがあります。これを縦隔気腫と言います。
「カラオケの後に胸が痛い」「大声を出した後から胸が痛い」という場合には、縦隔気腫を考えることがあります。胸痛、首の痛み、のどの違和感、息苦しさを伴うことがあります。皮膚の下に空気が漏れると、触った時に雪を踏むようなプチプチした感触が分かることがあります。胸部レントゲンで確認します。多くは安静で改善しますが、症状が強い場合は詳しい評価が必要です。
肺炎・胸膜炎
発熱、咳、息苦しさ、胸の痛みを伴う場合は、肺炎や胸膜炎が原因のことがあります。深呼吸や咳で痛みが強くなることがあります。診察、酸素飽和度、胸部レントゲン、必要に応じて血液検査などで確認します。
肺塞栓症
肺塞栓症は、肺の血管に血液のかたまりが詰まる病気です。健康な子どもでは非常にまれですが、突然の強い胸痛、息苦しさ、顔色不良、失神などを起こすことがあります。長時間の移動、血液が固まりやすい病気、手術後、重い基礎疾患がある場合などでは注意が必要です。
【胃・食道が原因の胸痛】
胸の痛みは、胃や食道から起こることもあります。
逆流性食道炎
胃酸や胃の内容物が食道へ逆流することで、胸やけや胸痛を感じることがあります。以下のような特徴があります。
- 食後に痛くなる
- 横になると痛くなる
- 胸やけを伴う
- すっぱいものが上がってくる感じがある
- 飲み込む時に痛みを感じる
心臓の痛みと区別が難しいこともあります。症状の出方や診察所見を合わせて判断します。
【精神的ストレスが関係する胸痛】
学校、家庭、人間関係、緊張、不安などが、胸の痛みとして表れることがあります。検査で異常がない場合でも、本人にとっては「本当に痛い」症状です。
「検査で異常がないから気のせい」と決めつけるのではなく、痛みが出るタイミング、学校生活、睡眠、食事、ストレスの有無なども含めて確認します。必要に応じて、生活リズムの調整、学校との相談、心理的なサポートを考えます。
【心臓や血管が原因の胸痛】
子どもの胸痛で心臓や血管が原因となることは多くありません。ただし、見逃すと危険な病気もあるため、以下のような病気を考えて確認することがあります。
心筋虚血・冠動脈の異常
心臓の筋肉に血液を送る血管を冠動脈と言います。川崎病の後に冠動脈の異常を指摘されたことがある場合や、生まれつき冠動脈の走行に異常がある場合などでは、運動中に胸痛が出ることがあります。胸の真ん中が締め付けられるように痛い、運動中に痛い、痛みが首・肩・左腕・顎に広がる、吐き気を伴う、などの場合は注意が必要です。
心筋炎
心筋炎は、心臓の筋肉に炎症が起こる病気です。ウイルス感染などをきっかけに起こることがあります。胸痛のほかに、発熱、強いだるさ、ぐったり、息苦しさ、脈の乱れ、手足の冷たさなどを伴うことがあります。心電図、心エコー、血液検査などで確認します。疑われる場合は、専門的な評価や入院が必要になることがあります。
心外膜炎
心外膜炎は、心臓の外側を包む膜に炎症が起こる病気です。胸の真ん中あたりが刺されるように痛む、深呼吸で痛みが強くなる、横になると痛みが強くなる、前かがみで楽になる、などの特徴が見られることがあります。心電図、心エコー、血液検査などで確認します。
不整脈
心臓のリズムが乱れる不整脈によって、胸の痛みや違和感を感じることがあります。特に、突然始まり突然止まる強い動悸を伴う場合は、上室頻拍などの頻拍発作を考えます。発作中の心拍数、開始時刻、終了時刻、症状を記録しておくと診断に役立ちます。スマートウォッチや家庭用心電図で発作中の記録が残せる場合もあります。
肺高血圧
肺高血圧は、肺へ血液を送る血管の圧が高くなる病気です。運動時の胸痛、息切れ、動悸、失神などを伴うことがあります。心電図や心エコーで疑われることがあり、必要に応じて専門施設で詳しい評価を行います。
大動脈の病気
非常にまれですが、大動脈解離などの大動脈の病気で、胸から背中にかけて強い痛みが出ることがあります。マルファン症候群などの背景がある場合は注意が必要です。突然の激しい胸痛、背中の痛み、ぐったり感、意識障害などがある場合は、救急対応が必要です。
【どんな検査をする?】
胸の痛みの原因を調べるために、症状や診察所見に応じて以下のような検査を行います。
| 検査 | 分かること | 行うことがある場面 |
|---|---|---|
| 12誘導心電図 | 不整脈、心筋炎、心筋虚血などを疑う所見 | 動悸、失神、運動中の胸痛、心臓が心配な時 |
| 胸部レントゲン | 気胸、縦隔気腫、肺炎、心拡大など | 息苦しさ、咳、突然の強い胸痛がある時 |
| 心エコー | 心臓の形、動き、弁、冠動脈、肺高血圧の有無など | 心雑音、心電図異常、運動中の胸痛、失神がある時 |
| ホルター心電図 | 日常生活中の不整脈 | 動悸や胸痛をくり返す時 |
| 運動負荷心電図 | 運動中の不整脈や心電図変化 | 運動中に胸痛や動悸がある時 |
| 血液検査 | 炎症、心筋への負担や障害など | 発熱、ぐったり、心筋炎が心配な時 |
すべてのお子さんにすべての検査を行うわけではありません。症状、診察、心電図、心雑音の有無などから、必要な検査を選びます。
【胸の痛みと学校生活・運動】
胸の痛みがある時に、学校や運動をどうするかは、原因によって変わります。特発性胸痛や筋肉・骨格の痛みで、検査上問題がない場合は、通常は強い運動制限を必要としないことが多いです。
一方で、以下のような場合は、検査が終わるまで激しい運動を控えた方がよいことがあります。
- 運動中に胸が痛くなる
- 胸痛と一緒に失神した
- 強い動悸を伴う
- 心電図異常を指摘された
- 心雑音を指摘された
- 心筋炎や心外膜炎が疑われる
- 心臓病や肺の病気が見つかった
学校生活管理指導表が必要かどうかは、診断名、症状、検査結果、運動中の症状の有無を合わせて判断します。
【受診の目安】
以下のような場合は、医療機関で相談してください。
- 胸の痛みをくり返す、または長く続く
- 痛みが非常に強い
- 運動中に痛くなる
- 胸痛と一緒に動悸や失神がある
- 息苦しさがある
- 発熱、ぐったり、顔色不良がある
- 心雑音や心電図異常を指摘されている
- 川崎病で冠動脈異常を指摘されたことがある
- 家族に若年突然死、心筋症、重い不整脈を指摘された方がいる
症状が強い場合、意識がぼんやりしている場合、失神した場合、呼吸が苦しい場合は、救急受診や救急相談を検討してください。
【よくある質問】
子どもが「心臓が痛い」と言います。本当に心臓が痛いのでしょうか?
心臓ではなく、筋肉や骨、肺などが原因の痛みのことが多いです。子どもは胸のあたりの痛みをすべて「心臓が痛い」と表現することがあります。ただし、運動中の胸痛、動悸、失神、息苦しさ、顔色不良を伴う場合は、本当に心臓に原因がないか検査を検討します。
子どもの胸がチクチク痛む時は心配ですか?
安静時に短時間だけチクチク痛み、数分以内に自然におさまり、痛い場所を指で示せる場合は、重い病気ではないことが多いです。ただし、痛みが強い、長引く、運動中に起こる、動悸や失神を伴う場合は受診してください。
押すと胸が痛い場合は心臓の病気ですか?
心臓の病気ではなく、筋肉や骨、軟骨などが原因であることが多いです。ただし、痛みが強い、長引く、息苦しさや発熱を伴う場合は受診してください。
運動中に胸が痛い場合は受診した方がよいですか?
はい、早めに受診してください。運動中の胸痛は、心臓や肺の病気が隠れている可能性を考える重要なサインです。特に、失神、強い動悸、息苦しさ、顔色不良を伴う場合は早急な対応が必要です。
胸の痛みで心電図は必要ですか?
全員に必須ではありませんが、症状に合わせて行います。運動中の胸痛、動悸、失神、心臓病の既往、突然死の家族歴などがある場合は、心電図で不整脈や心筋炎、心筋虚血を疑う所見がないか確認します。
胸の痛みで心エコーは必要ですか?
診察や心電図などの結果から、心臓の病気が疑われる場合に行います。運動中の胸痛、失神、心雑音、心電図異常、川崎病後の冠動脈異常、家族歴などがある場合は、心エコーで確認することがあります。
胸の痛みでレントゲンは必要ですか?
気胸や肺炎など、肺の病気が疑われる場合に行うことがあります。急に胸が痛くなって息が苦しい場合などは、肺の状態を確認するためにレントゲンが役立ちます。
カラオケの後に胸が痛いのはなぜですか?
多くは筋肉や肋骨まわりの痛みですが、まれに「縦隔気腫(じゅうかくきしゅ)」が起こることがあります。大声を出した後や激しく咳をした後に、胸の中心部に空気が漏れる状態です。息苦しさ、首の違和感、皮膚の下のプチプチした感触がある場合は受診してください。
胸の痛みで学校や運動は休ませた方がよいですか?
原因がはっきりするまでは、激しい運動を控えるのが無難です。ただし、症状が軽く、安静時に短時間だけ痛み、検査で異常がない場合は、通常は強い運動制限を必要としません。
胸の痛みはストレスでも起こりますか?
はい、ストレスや不安が原因で起こることがあります。学校や家庭でのストレスが胸の痛みとして表れることがあります。ただし、ストレスと決めつける前に、心臓や肺などの身体的な原因がないかを確認することも大切です。

子どもの胸の痛みは、心臓以外が原因のことも多いけれど、運動中の痛みや失神、動悸がある時は注意が必要なんですね。

その通りです。胸痛の原因は本当にたくさんあります。
大半は重い病気ではありませんが、怖い病気を見逃さないようにすることが大切です。
当院では、診察、心電図、胸部レントゲン、心エコー、必要に応じてホルター心電図などを用いて、お子さんの胸の痛みを評価します。
胸の痛みで悩まれている場合は、症状の出方、持続時間、運動との関係、動悸や失神の有無などを確認しながら、一緒に方針を考えていきます。
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この記事を書いた人:
天童ハート小児科 院長 高橋辰徳
小児科医/小児循環器診療
この記事は、保護者の方向けに、小児循環器外来や一般小児科外来でよくあるご相談をもとに作成しています。
最終更新日:2026年7月5日
参考:
Effectiveness of Screening for Life-Threatening Chest Pain in Children






