小児科専門医である院長が診療を行います。
院内感染を予防するために、非感染エリア（おひさまエリア）と感染エリア（レインボーエリア）に分かれております。また、必要に応じてドライブスルー診療も行います。

血液検査　（血算、CRP）

お子さんに負担が少ない微量の採血量で行うことができます。

• 白血球増多とCRP値上昇：細菌感染症の可能性が高まります。臨床症状（自覚症状や診察所見）と総合的に判断することで、入院や抗菌薬投与の必要性を決定する助けになります。
• ヘモグロビン値の低下：貧血の診断となります。

血糖測定

けいれんや脱水時には低血糖のチェックを、糖尿病が疑われる場合の高血糖のチェックを行います。

尿検査

尿蛋白、尿糖、尿潜血、尿白血球、ケトン体などを調べます。学校検尿の二次検診も行っています。

X線検査

胸部x線検査

心臓の大きさ、心臓周囲の血管の状態、肺炎や気胸、胸水の有無、胸郭や背骨の変形などを観察します。

腹部x線検査

胃や腸内の空気、腸内の便の状態などを観察します。

超音波（エコー）検査

心臓超音波

あらゆる先天性心疾患、心機能、弁膜症などを評価することができます。長引く発熱の際には冠動脈の拡大をチェックすることで川崎病のスクリーニングを行うことができます。

腹部超音波

腹痛、下痢、血便などの原因検索に有効なことがあります。腸重積や虫垂炎など、大きな病院で治療が必要な病気が見つかることもあります。また、便秘症の場合に腸内に貯留した便の観察も可能です。

体表超音波

首や胸のしこり、鼠径ヘルニアや臍ヘルニア、停留精巣などに使用することもあります。

感染症迅速検査

世の中には無数の病原体がありますが、そのうちごく一部が院内で検査可能です。

• 鼻に綿棒を入れる検査：インフルエンザ、新型コロナウイルス、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、百日咳
• 喉に綿棒を入れる検査：マイコプラズマ、溶連菌、アデノウイルス（咽頭炎）
• 便の検査：アデノウイルス（胃腸炎）、ノロウイルス、ロタウイルス、カンピロバクター

（検査キットの入荷状況などにより検査が出来ないこともあります）
通常10分～30分で結果が分かります。
なお、検査の必要性は、医師が慎重に判断します。過剰な検査はお子さんに負担をかけることがあり、推奨されません。
（詳しくは、感染症のページをご覧ください）

外注検査

血液検体を検査専門の会社に運んで行う検査です。結果をお伝えするまで少し時間がかかります。
一般生化学、甲状腺機能、NT-proBNP(心臓に負担があると上昇する)、アレルギー検査、など。

発熱

子供は大人よりも体温が高めで、37.5℃以上で発熱があると判断します。

注意が必要な発熱

• 生後3か月以下の、38℃以上の熱
  この時期は、胎児の頃にお母さんからもらった移行抗体（病原体をやっつける物質）がまだある時期ですので、本来感染症にはかかりづらい時期です。一方で体の免疫システムはまだ成熟していない状態です。この時期に高熱が出る場合は、非常に重症な細菌感染症の可能性があります。速やかに入院治療ができる小児科医療機関を受診してください。
• 熱が4～5日以上続く場合
• その他注意が必要な症状を伴う場合
• 意識がもうろうとする、ぐったりして水分が摂れない、おしっこの量が明らかに少ない、嘔吐や下痢がある、発疹がある、機嫌が悪いなど

上記以外の発熱では、熱が高いからといって必ずしも重症とは限らず、そのほかの症状と合わせて判断することが大切です。かぜ症状を伴う発熱は、体内に入り込んだウイルスなどを撃退するための防御反応です。熱があっても食欲があり元気であれば(赤ちゃんであれば飲み具合や機嫌がよければ)、それほど受診を急ぐ必要はありませんし、解熱剤で熱を下げる必要もありません。

おなかが痛い

原因として頻度が高いものは急性胃腸炎や便秘症です。それ以外にも腎尿路の疾患、食物アレルギー、ストレスや不安、日常生活の乱れなど様々な原因から腹痛を訴えることがあります。
すぐに根本的な治療が必要な緊急性の高い腹痛には、急性虫垂炎や腸重積（乳児に多く、腸の一部が同じ腸の中に潜り込んで詰まってしまう病態）、腸閉塞、精巣捻転などがあります。我慢できないほどの強い腹痛は、緊急性が高い疾患の可能性もあるので、速やかに受診してください。

頭が痛い

• 感染症に伴う頭痛:かぜや高熱、副鼻腔炎など、感染症に伴うもので、比較的頻度が高いです。
• 片頭痛:大人の病気と思われがちですが、幼児期から見られます。大人に比べて持続時間が短く、程度も軽いことが多いものの、ズキンズキンと拍動性の痛みがあり、周囲の景色がぼやけたり、嘔吐や腹痛を伴ったりすることがあります。
• 緊張型頭痛:小学生の高学年や思春期になると、ストレスやスマホの使いすぎなどによる緊張型頭痛が増えてきます。
• 起立性調節障害:立ち上がったときに血圧を適切に調整できず、めまい、立ちくらみ、頭痛、動悸、疲労感などを引き起こす疾患です。特に思春期に多く見られ、自律神経の発達が不十分であることが原因とされています。水分補給、塩分摂取、適度な運動、十分な睡眠が重要です。
• 危険な頭痛:急激な頭痛、首の硬直、吐き気や嘔吐、視覚異常、意識の変化などを伴う場合は、髄膜炎や脳腫瘍、脳出血などの重篤な状態が隠れている可能性があり、速やかな受診が必要です。

呼吸が苦しそう

風邪を引いたときに、咳を繰り返したり息苦しさを感じたりすることはよくありますが、通常は数日間の安静で改善します。しかし、喉や気管支に炎症が起こって咳や息苦しさが長引く場合もあり、その際には、吸入療法や薬物治療が必要です。また、喘息発作の可能性もあります。喘息は適切な治療を受けずに放置すると悪化するため、早期の治療が重要です。
幼児の場合、夜中眠れずに起き上がる、顔色が悪い、呼吸の度に鼻翼が動く、泣き声が枯れるなどの症状がある場合は受診をするようにしましょう。
また、風邪の症状がないのに突然息苦しさを訴えた場合、異物が誤って気管に入った可能性があります。この場合は、すぐに救急車を呼ぶか医療機関を受診してください。

腕や脚が痛い（成長痛）

子供の成長過程では、腕や脚の骨が急速に成長することで、その部位に痛みを伴うことがあります。これはいわゆる成長痛で、3歳から12歳ごろに多く見られます。成長痛は、夜間に発生することが多く、通常は長く続かず、昼間の活動時間は元気に過ごせるため、過度な心配はいりません。しかし、強い痛みが生じていたり、皮膚が腫れ上がったり、熱を持っていたり、変色している場合は、治療が必要な別の病気が隠れている可能性があります。気になる場合はご相談ください。

中耳炎

鼻の奥の空間と耳の奥の空間は、耳管という細い管でつながっています。小さなお子さんの耳管は短く、水平に近いため、鼻汁が耳に入りやすく、中耳炎になりやすい構造になっています。熱が下がらない、機嫌が悪い、片方の耳をよく触る、などの症状が見られる場合、中耳炎を起こしている可能性があります。中耳炎を予防するために、鼻水が多い場合は家庭用の鼻吸い器などでこまめに鼻水を吸ってあげることが有効です。