色々な予防接種
2024年7月時点の情報に基づいています。ワクチンの情報は頻繁に更新されるため、最新の情報は日本小児科学会のウェブサイトをご確認ください。▶️公益社団法人 日本小児科学会公式サイトはこちら
2種類以上のワクチンを混合したものです。アルファベットの表記は英語の病名の頭文字をとったものです。
これらの予防接種の重要性に差はありません。定期接種と任意接種を区別せず、必要なワクチンはすべて受けることが、子どもを感染症から守るために重要です。
ロタウイルスワクチンには1価ワクチンと5価ワクチンがあり、接種スケジュールが少し異なります。いずれも、通常生後2か月から1回目の接種を開始し、腸重積の合併症を回避するために生後14週6日までに接種を開始する必要があります。
ロタウイルスによる急性胃腸炎を予防します。発熱、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛があり、特に嘔吐がひどく水分が取れずに脱水状態になると、入院して点滴治療が必要になります。
通常生後2か月に接種を開始し、27日以上の間隔をあけて3回接種します。さらに、生後12か月~15か月で3回目の接種後60日以上あけて4回目の追加接種を行います。初回の接種が生後7か月以降になってしまった場合や接種漏れがある場合は、接種間隔や回数が異なります。詳細は医師に相談してください。
肺炎球菌による感染症を予防します。肺炎球菌は、肺炎、中耳炎、髄膜炎、菌血症などの重篤な感染症を引き起こすことがあります。特に乳幼児はこれらの感染症が重症化しやすいです。
5種混合ワクチンは、ジフテリア、百日咳、破傷風、不活化ポリオ、ヒブを含むワクチンです。
通常生後2か月に接種を開始し、27日以上の間隔をあけて3回接種します。さらに、1歳早期に3回目の接種後7~13か月程度あけて4回目の追加接種を行います。初回の接種が生後7か月以降になってしまった場合や接種漏れがある場合は、接種間隔や回数が異なります。詳細は医師に相談してください。
2種混合ワクチンは、ジフテリア及び破傷風を予防するワクチンです。。
11歳から12歳の間に接種します。
3種混合ワクチンは、ジフテリア、百日咳、破傷風を予防するワクチンで、任意接種(自費)として接種されています。
就学前に3種混合ワクチンの追加接種が推奨されています。
11歳から12歳の時に、定期接種の2種混合ワクチンではなく3種混合ワクチンを接種することが日本小児科学会から推奨されていますが、その場合は任意接種となります
通常生後2か月から開始します。2回目は1回目から27日以上あけて、3回目は1回目から139日(20週)以上あけて接種します。
母親が妊娠中にB型肝炎のキャリアであることが分かった場合、母子感染予防として、出産した医療機関から特別な接種スケジュールの指示があります。
B型肝炎ワクチンは、B型肝炎ウイルスの感染および母子感染を予防します。感染した場合、将来的に慢性肝炎や肝硬変、肝がんを発症するリスクがあります。
標準的な接種期間は生後5か月から8か月で、1回注射します。
結核の重症化を予防します。結核は通常長引く咳嗽の原因となりますが、BCGは結核性髄膜炎や粟粒結核(ぞくりゅうけっかく)と言われる重症なタイプの感染を防ぐ働きがあります。
日本脳炎ウイルスは、主に養豚場のブタから蚊が媒介して感染し、突然の高熱、頭痛、嘔吐、意識障害、けいれんなどの症状が現れます。さらに、知覚障害や運動障害などの後遺症が残ることがあり、命に関わることもあります。(昔の死亡率:20~30%)
合計2回接種します。
麻疹(ましん)は、高熱、発疹を引き起こし、肺炎や脳炎を併発すると命に関わることもあるウイルス感染症です。
風疹(ふうしん)は、高熱、発疹、首のまわりや耳の後ろのリンパ節の腫れが見られるウイルス感染症です。妊娠初期の妊婦さんが感染すると赤ちゃんが先天性風疹症候群という病気(心臓の奇形、白内障、難聴)を持って生まれる危険性があります。
合計2回接種します。
水痘(みずぼうそう)は、発熱と全身の水疱が見られるウイルス感染症です。一度水痘にかかると体内に住み続け、免疫能が低下した時などに帯状疱疹を引き起こすことがあります。
MRワクチンと同時の接種が推奨されています。
おたふくかぜに罹ると、発熱や耳下腺の腫れなどが見られます。無菌性髄膜炎・脳炎・難聴・精巣炎(不妊症)などの重い合併症を起こすこともあります。
(定期接種(女子)、一部任意接種(男子)/不活化ワクチン/筋肉内注射)
2価、4価、9価の3種類のワクチンがあり、それぞれ接種スケジュールが異なります。
1997年4月2日から2007年4月1日生まれの女子は、2025年3月までの間、定期接種としてHPVワクチンを無料で受けられます。
子宮頸がんなどのがんや尖圭コンジローマなど、ヒトパピローマウイルスによって発生する疾患を予防します。現在日本で年間約2,900人の女性が子宮頸がんで死亡しています。
インフルエンザウイルスには様々な株があって毎年流行する株が異なること、接種後の効果が長続きしないこと、などから、毎年の接種が必要です。冬に流行するので、10月末~11月からワクチン接種を開始します。
生後6か月以上13歳未満は年2回、13歳以上は通常年1回接種します(2回接種も可能)。
インフルエンザは38℃以上の高熱、頭痛、のどの痛み、咳、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの症状を引き起こします。時にインフルエンザ脳症の原因となり、生命に関わることがあります。